それぞれの街には、それぞれの街の風や薫りに出会える場所があってほしい。
神戸の文化の海を航海しつづけた「海文堂」が、生まれて99年目の昨年、旅を終えた。
今、その海文堂書店の生誕100年を記念して、おまつりが行われている。
お店のなつかしい写真や映像、関連書籍にゆかりの画家の方たちの作品展・・
作品展では、坪谷令子さんに新聞エッセーの挿絵原画を見せていただいた。
鉛筆の濃淡で描かれた包み込むようなモノクロの世界観と、広い海原を進む海文堂のイメージが、
初夏の夕刻の空気のなかでつながっていくのを感じた。
いろいろな人たちの思いが集まっていた。
街は、人々のおもいでつくられていく。
新しい航海への船出はあるのだろうか・・
ギャラリー島田にて 6月11日まで