• 保津浜TERRACE

    川辺の田園風景と盆地の山並みが見渡せる場所。
    古くからの集落の空き家を改装し、都市部から移り住む。
    3つのテラスが重なる。
    田園のライステラス、石垣の敷地のランドテラス、屋根の上のデッキテラス。
    冬の朝、あたりは川霧につつまれ、太古、湖だったといわれるころの景色へと変わる。
    3つの用途を重ねる。
    自邸として住み、設計事務所を営み、地域内外の人たちに場所を開く。
    用途を限定せず、家での日々の暮らしの新しい豊かさにつながっていくことを想う。
    空き家に残されたものを転用し、丁寧にそれらの新しい居場所を探す。
    かつての住人と、時をこえて同居するかのように。

    主要用途:店舗付住宅(事務所、レンタルスペース) /工事種別:リノベーション
    敷地面積:357.50㎡ /建築面積:98.00㎡ /延床面積:131.00㎡
    構造規模:RC造地上2階 /計画地:亀岡 /竣工:2019年
    設計:UZU /撮影:清水泰人
  • 段段居 Skip House

    裏山へとつづく小路の先に、夕日を受ける大きなケヤキ。
    木陰を感じ西の山を見渡す、空中デッキのある家に住みたい。
    裏山から段々と果樹園や田んぼが下りていく谷筋の地形。
    様々な地形の段差が出会うところに、家を架ける。
    裏山から切り出した木を建物が纏い、
    ケヤキの下に生まれた空間が、段々と自由になりながら裏山へと帰っていく。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : 新築 /敷地面積 : 699.94㎡
    建築面積 : 112.88㎡ /延床面積 : 192.05㎡ /構造規模 : 木造 地上2階
    計画地 : 滋賀 /竣工 : 2016年 /設計 : UZU /撮影 :福澤昭嘉
  • 曲居 kyokkyo

    比叡山からの水が巡る麓の集落。
    地元食材を生かし創造的な料理をつくるフランス人シェフと、ものづくりの大好きな日本人の奥さん。
    自然の中でフランスと日本の良さが溶け合い、施主の感性と情熱を注ぎ込んでもらう家。
    木部の塗装はもちろん、照明の買付けやデッキ板張りにキッチンの組み立てまで、積極的に参加し楽しまれた。
    2つの山に向かって「くの字」に曲がり、斜面に合わせてスキップする空間により、
    キッチンは広く建物内外の気配が感じられる場所となった。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : 新築 /敷地面積 : 466.64㎡
    建築面積 : 89.49㎡ /延床面積 : 130.98㎡ /構造規模 : 木造 地上2階
    計画地 : 京都 /竣工 : 2010年 /設計 : UZU /撮影 :福澤昭嘉
  • 羽居 Wing House

    コンクリートの柱から張り出した床の上に木の家が乗り、
    夏の夕方、坂の町に流れる風が、家の下から庭へゆったりと抜けていた。
    親世帯が降りる1階は、ピロティを室内化した床が庭へと広がり、
    子世帯が戻る2階は、高窓からの陽の光が、木の構造材に陰影を創る。
    コンクリートの床の下端に木を張った天井は、庭先に向かって伸びつつ庇となり、
    2世帯が1つの建築にあることを示す、キャラクターラインを生み出している。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : リノベーション /計画範囲 : 174.33㎡
    構造規模 : RC造+木造 地上2階 /計画地 : 池田 /竣工 : 2016年
    設計 : UZU /撮影 : 福澤昭嘉
  • 燕居 Swallow House

    育った家を建替え、育った地に戻る。
    昔遊んだ丘の地形の坂沿いの家。坂の上の道向かいには、現在の実家がある。
    地形を修復するように、床や通路を置く。
    坂を流れる風は、スキップする床と共に建物内をぐるっと巡り、屋根の上から裏の森へと抜けていく。
    丁寧に周辺環境に接続することにより、外観は、まちに影のように寄り添い、
    空間は、まちに無限に溶け出していく。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : 新築 /敷地面積 : 122.89㎡
    建築面積 : 66.09㎡ /延床面積 : 124.21㎡ /構造規模 : 木造 地上2階
    計画地 : 吹田 /竣工 : 2013年 /設計 : UZU /撮影 :福澤昭嘉
  • 帆居 Hammock House

    古くからの住宅地の2つのナナメの地形・・
    2つの街区の流れがぶつかる谷に出来るナナメの敷地境界ライン。
    2階の床レベルに現れる、街区の甍の波の勾配のかさなり。
    ナナメの境界ラインと北側斜線の勾配に合わせた2つのく折れの壁が帆となり、
    甍の波をわたる風と光が室内をぐるんと巡り、ハンモックをゆらす。
    波間に浮かぶ、帆船のデッキのような家。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : 新築 /敷地面積 : 89.14㎡ 
    建築面積 : 51.10㎡ /延床面積 : 116.33㎡ /構造規模 : 木造 地上3階 
    計画地 : 豊中 /竣工 : 2012年 /設計 : UZU /撮影 :福澤昭嘉
  • 積窓居 Show Window House

    店舗付住宅のファサードのあり方。
    この地で祖父から受け継がれる建物と商い。
    ショーウインドーは内部の思いを伝え外部の刺激を受け止める。
    道路側の窓からの西日に苦しんできた。住宅部分にもショーウインドー的な緩衝空間を配しコントロールする。
    公(街)から個(空)へのグラデーションの付いた塔。
    住人はその中で居場所を探しながら働き暮らす。

    主要用途 : 店舗付住宅(質屋) /工事種別 : リノベーション 
    計画範囲 : 389.98㎡(店舗:48.26㎡) /構造規模 : S造 地上5階+PH
    計画地 : 天神橋 /竣工 : 2009年 /設計 : UZU /撮影 : 福澤昭嘉
  • 装迎遊居 sogeiyukyo

    古湯有馬の地。 路地の外れ遊女がいたといわれる場所。大きなモミジの古木が茂る。
    知り合いを招くためのゲストハウス。迎えるために空間と人が装う。
    仕組を掘り起こすように竿縁天井の板を外し、壁は素材感を残しつつペンキで薄化粧をして整えた。
    仕上げに麻ネットを光や影と共にかけるイメージで、竿縁や障子の裏に張った。
    モミジを揺らす風・・漂う遊女の残り香。

    主要用途 : ゲストハウス(別荘) /工事種別 : リノベーション /計画範囲 : 180.38㎡
    構造規模 : 木造 地上2階 /計画地 : 有馬 /竣工 : 2008年 /設計:UZU /撮影 : 福澤昭嘉
  • 二路 ninji

    古くからの集落。西の鎮守の森から、東の平地の向こうの山へ向かい、緩やかに下る傾斜地。
    お母さんの生活を感じれる距離で暮らしたい・・
    実家の横に子世帯の建物を建ててつなぐ2世帯住宅。
    そこに地元産の杉材につつまれる、2つの路(みち)をつくる。
    親子3世代の歴史をつなぐ「時の路」・・共用のエントランスデッキをはさんで、それぞれの居間が向きあう。
    斜面にそって風と景観を引込む「空の路」・・床はスキップし、天井は弧を描き、森と山をつなげる。

    主要用途 : 二世帯住宅(子世帯新築)/工事種別 : 新築 /敷地面積 : 813.54㎡
    建築面積 : 113.19㎡ /延床面積 : 202.69㎡ /構造規模 : RC造+木造 地下1階 地上2階
    計画地 : 奈良 /竣工 : 2006年 /設計 : UZU /撮影 : 福澤昭嘉
  • キサ kisa

    「ほんまもん」で出来た木の家がほしい・・という施主の一言から始まった。
    身近な日本の木で造るということにも興味があり、施主と一緒に山の製材所を訪ね歩いた。
    木材の産直がさけばれ出したころ・・
    構造材はまだ、外材が国産材の半値ぐらいの値段だった。
    その時の判断は、構造材は外材ベース、目や肌にふれる内装材に国産材の木を使おうというものだった。
    山で木を見、話を聞き、納得しての判断だった。

    主要用途 : 住宅 /工事種別 : 新築 /敷地面積 : 89.25㎡
    建築面積 : 50.81㎡ /延床面積 : 124.84㎡ /構造規模 : 木造一部RC造 地上2階+ロフト
    計画地 : 八尾 /竣工 : 2002年 /設計 : UZU /撮影 : 福澤昭嘉