平成の木造船 進水式

1月10日に、松井の地元亀岡で木造船の進水式が行われました。

亀岡の母なる川「保津川」。
約400年前に、渓谷の岩が砕かれ船が流れるようになってから
丹波の物資を京の都に送るようになってから、木の船は大活躍でした。

昔は、下ることよりも船を戻すことのほうが大変で、
1時間半ほどで下ったものを、5時間もかけて川で船を綱で曳いてあげたとのことです。
そして、人知れず渓谷を曳きあげた技術は、人と自然が格闘するなかで
とても、特殊で興味深いものがあります。

ただ、船がプラスチックの船に変わり、トラックで輸送されて戻されるようになって、
その風景や技術は、目にすることの出来ない幻のものとなりました。
それゆえに、人をひきつけるのかもしれません。

そんな曳きあげの風景や技術を是非再現し記録したいという話が
地元のなかでおこりました。
聞くと、もう船を綱で曳きあげた経験者も数人、木造船の船大工も1人しか
地元にはおられないということがわかりました。
これは、もう今やらないといけないのではないか?
そんななかで、まず、木の船を作ろうということで出来たのが
この平成の木造船です。

 

そう考えると、文化財的な価値があるのではないかという地元の方のお話も
納得できる感じもします。

そして、ようやく迎えた進水式。
段差があるので、最後は吊り上げておろしましたが
ゆっくりと宙を浮き水面に降り立つ姿は、タイムスリップしたような雰囲気でした。



ゆっくりと、船が浮かび上がります。



そして、水面へ・・



地元唯一の船大工の青山さん。
木の間から入る水を止めておられました。



地元の子供たちが初乗り。
キャーという、すごい歓声が上がっていました。
すごく、記憶に残る体験になるのでしょうね。
ぎーこ、ぎーこと櫂の音が最高でした。



新旧のプラスチックと木の船、大きさはほぼ同じとのこと。
船頭さんに聞いてみると、進む速さはほとんど変わらない感じだったとのこと。


そして、もうすぐこの貴重な木の船での、曳きあげの再現が行われます。
もうわくわくどきどきです。
人力で船が渓谷を上る・・・
どんな風景なのでしょうか?
この目で、見てみたいと思います。
楽しみです。


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